現行保険証の廃止方針「堅持したい」 福岡資麿厚労相、マイナ保険証の意義強調

福岡資麿厚生労働相は2日の就任会見で、健康保険証を12月2日に廃止してマイナンバーカードに原則一本化する政府方針を「堅持したい」と述べた。「マイナ保険証へのスムーズな移行が図られるよう対応に万全を尽くしていきたい」とも語った。

マイナ保険証への一本化を巡っては、平将明デジタル相も廃止の方針を堅持することを明言している。

福岡氏は会見で、「マイナ保険証は患者本人の健康医療情報に基づくより良い医療の提供を可能にするほか、救急時の活用を含め、適切な医療の提供に大きく寄与するものだ」と強調。「その利用促進を図っていくことが、極めて重要である」と語った。

自民党総裁選ではマイナ保険証への一本化に関し、石破茂首相が「納得しない人がいっぱいいれば、併用も選択肢として当然だ」と発言。林芳正官房長官は廃止期限も含めて「必要な見直しを行いたい」と述べたが、河野太郎前デジタル相の反発を受け「不安の声があるので、しっかりと対応する必要があるという趣旨だ」と軌道修正した。

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マイナ保険証とは

マイナ保険証は、マイナンバーカードを健康保険証として利用し、保険医療機関での保険資格確認を可能にするシステムです。2021年3月4日から従来の健康保険証に加え、マイナンバーカードを健康保険証として使用できるようになり、これが「マイナ保険証」と呼ばれるようになりました。患者が提示したマイナ保険証は、カードリーダーを通じてオンライン資格確認システムで保険資格が照会されます。

厚生労働省は、医療DXを推進するため、「医療DX令和ビジョン2030」を掲げ、マイナ保険証によって医療現場での情報共有、医療機関の効率化、健康管理の支援、公衆衛生の向上などを目指しています。2023年4月1日以降、保険医療機関にはオンライン資格確認の導入が義務付けられ、2024年12月からは従来の健康保険証が廃止され、マイナ保険証に一本化されます。

マイナ保険証の名称は、当初「マイナンバーカードの健康保険証利用」とされていましたが、2023年のデータ誤登録問題を機に「マイナ保険証」という呼称が一般的に使われるようになりました。

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